高齢者の転倒の原因となりやすい環境要因について
前回のブログ⇒https://jp-seniorqol.com/2024/12/09/blog4/
で高齢者の転倒の原因は筋力や筋持久力の低下以上に、
環境要因が大きいよという話を最後にしたので、
今回はどんな環境が転倒に繋がりやすいかを解説していこうと思います!
高齢者の転倒は、以下のような環境要因が原因となることがあります。
- 不整地や滑りやすい床:床が滑りやすい、不整な地面、カーペットの端がめくれるなどの状況は、バランスを崩しやすくなります。
- 照明不足:十分な照明がないと、視覚的な情報が不足し、障害物を見落とすことがあります。
- 障害物:家具や電気コード、ゴミなどの障害物が床にあると、転倒のリスクが高まります。
- 濡れた床:洗剤や水滴が床に残っていると、滑りやすくなります。
- 不適切な履物:適切なサイズや形状の履物がないと、足が滑りやすくなります。
- 急な段差:階段や段差が急であると、バランスを崩しやすくなります。
- 狭い通路:通路が狭くて狭いと、転倒のリスクが高まります。
1つずつ解説していきますね。
1、不整地や滑りやすい床
不整地とは平(たいら)じゃない場所とイメージしていただければ大丈夫です。
屋外であれば、砂利道や坂道、段差やデコボコの道などです。
屋内であれば、カーペットや敷居などのちょっとした段差が当てはまります。
特に歩道は傾斜や交差点付近の段差などに加え、地面の素材(アスファルト・タイル・石畳など)も影響します。
また、雪や雨上がりの路面や玄関周りはとても滑りやすいため注意が必要です。
2、照明不足
歩く先が暗くて見えにくいことも転倒の原因となります。
夜中にトイレに行こうと暗い廊下を歩いている時、暗い階段を上り下りする時など
段差などに気がつきにくいため転倒することがよくあります。
寝室からトイレまでの通路や階段周り、玄関周りなどにはセンサーライトなどを活用して
明るさを確保すると予防になります。
3、障害物
屋内での障害物の代表例は、コードやゴミ袋、チラシなどの紙類が挙げられます。
どれもつまずいたり、滑ったりして転倒することがよくありますので、
生活動線上(生活する上でよく通る場所)には、極力障害物を置かないようにしましょう。
また、屋外でも歩道にはみ出している自転車や看板、ごみなどにも注意が必要です。
4、濡れた床
1でも紹介しましたが、雨などで濡れた玄関周りは転倒多発ゾーンです!
他にも、お風呂場やキッチン周り、庭やベランダなどの水を使う場所も同様です。
お風呂場などの滑りやすい床にはすべり止めのマットなどが市販されているので、
活用するのもいいでしょう。その際は、マットの段差に注意してください。
5、不適切な履物
サイズが合っていない履物も転倒の原因となります。
他にもサンダルなど踵のない履物を使用しての転倒も多いです。
ゴミ出しなどで靴のかかとを踏んで歩いて行き、転倒する方も多いです。
また、靴底のすり減りや靴ひものほどけ、マジックテープの劣化なども原因となりますので、
履物のメンテナンスも定期的に行ってください。
6、急な段差
昔の家に多いですが、急で狭い階段や高い段差などにも注意が必要です。
これから初詣の季節になりますが、神社やお寺の段差も独特な場所がありますので、気を付けてください。
7、狭い通路
狭い通路とは廊下のことだけではなく、ソファーや家具をよけないと隣の部屋に行けない通路や
歩道と車道の区別がなく交通量の多い道路なども当てはまります。
家具の周りや交通量の多い狭い道路などは本当に多く転倒が発生していますので、
ご自宅や周辺に該当する場所がある方は、家具を移動させるなどの対策がおすすめです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
主に当てはまるものをピックアップしただけでも7つもありました。
高齢者の安全を確保するためには、環境を整えることが重要です。
改善できる場所は対策を講じていただき、難しい場所はよくよく気を付けていただきたいと思います。
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