高齢期のQOL維持のために、現役世代から取り組むべきこと

高齢期に高いQOLを維持するためには、現役世代からの準備が非常に重要です。
健康寿命を延ばし、充実した老後を送るために今からできることをいくつかご紹介します。

1. 健康的な生活習慣の確立

  • バランスの取れた食事
    主食や主菜を含め、野菜や果物を中心としたバランスの取れた食事を心がけましょう。
  • 適度な運動
    有酸素運動・筋力トレーニング・バランス運動・ストレッチを含めた運動を習慣化しましょう。
  • 質の高い睡眠
    睡眠不足は様々な健康問題を引き起こす原因となります。
    7~8時間の睡眠を心がけましょう。
  • 禁煙・節酒
    喫煙は様々な病気のリスクを高めます。禁煙を心がけましょう。
    アルコールは適量を守りましょう。
  • 口腔ケア
    虫歯や歯周病は様々な病気に関わることがわかっています。
    フッ素入り歯磨きを使用してのブラッシングと歯間ブラシの使用し、必要応じてマウスウォッシュを使いましょう。
  • ストレス対応
    現代社会はストレスとの闘いでもあります。
    趣味活動や呼吸法など、自分にあったリラックス法を身につけましょう。
  • 排泄
    定期的に排泄があることはとても大切です。
    食事や運動などを見直しながら、必要に応じて受診するなどして腸内環境を整えましょう。

2. 定期的な健康診断

  • 早期発見・早期治療
    定期的に健康診断を受けることで生活習慣病などのリスクを早期に発見し、
    治療を開始することで、健康状態の悪化を防ぐことができます。
  • 専門家のアドバイス
    医師や歯科医などの専門家のアドバイスを参考にして、健康管理を行いましょう。

3. 経済的な準備

  • 老後資金の準備
    70歳以降に医療費や介護費用など、様々な支出が増える傾向にあります。
    そのような出費に対応するためにも老後資金の準備を早めに行いましょう。
  • 資産運用:
    貯金だけではなく資産運用も検討しましょう。
    詳細は専門家に譲りますが、老後のために少しずつ資産の準備をしていきましょう。

4. 人間関係の構築

  • 社会参加
    ボランティア活動やサークル(趣味活動)など様々な活動に参加し、
    人との繋がりを大切にし、社会とのつながりを保ちましょう。
  • 家族とのコミュニケーション
    家族とのコミュニケーションを大切にし、良好な関係を築きましょう。

5. 知識の習得

  • 健康に関する知識
    自分の健康状態を把握できるように健康に関する知識を持ち、
    体調に合わせた行動を取れるようにしましょう。
  • 新しいことを学ぶ
    語学学習や趣味の習得など新しいことを学ぶことは、脳の活性化を促し認知機能の低下を防ぎます。

6. 介護について学ぶ

  • 介護保険制度や介護サービス
    介護保険制度について理解を深めましょう。
    介護保険制度は定期的に改定されています。
    ご両親やご自身の老後の生活を維持する上でも大切な制度やサービスです。

    当学会でも、介護制度や介護サービスに関してわかりやすく発信を続けていきますので、
    参考にしてください。

7. 住環境の整備

  • バリアフリー化
    将来的に介護が必要になった場合に備え、住環境のバリアフリー化を検討しましょう。

    特に若い頃は、玄関周りやお庭などをお洒落にかっこよくしたいと思いますが、
    老後は階段やお庭の維持が大変になることもあります。

    将来のことを見据えたお家選びやリフォームを検討してみてください。

8. 終活の準備

  • エンディングノートの作成
    最期はいつ訪れるかわかりません。
    残された家族のためにエンディングノートを作成しておきましょう。

まとめ

高齢期にQOLの高い生活を送るためには、現役世代から健康意識を高め、健康的な生活習慣を身につけるなど
様々な準備を進めておくことが大切です。

これらの取り組みを継続することで、より充実した老後を送ることができるでしょう。
ご自身のライフスタイルに合わせて、時には専門家の意見を参考にしながら、
無理なく続けられることを少しずつ実践していくことが重要です。

当学会でも、将来に渡ってQOLを維持・向上するための情報を発信してまいりますので
ご参考にしていただければ幸いです。

この記事を書いた人

藤倉 健太のアバター 藤倉 健太 日本高齢者QOL学会 理事

・了德寺大学健康科学部整復医療トレーナー学科卒業
・柔道整復師/健康運動指導士/中学•高等学校教員免許
介護施設でのリハビリ(機能訓練)や体操指導を中心に、0〜106歳までの方々の健康を支えてきました。日本高齢者QOL学会の理事として、巷に溢れる健康情報を論文ベースにわかりやすく伝えていきます。

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