災害から命を守るために:高齢者のための防災行動と備え

近年、日本では
大規模な地震や豪雨、台風といった
自然災害が多発しています。

災害が起きた際、
高齢者は体力や判断能力の低下から、
迅速な避難が難しくなることがあります。

また、持病を抱えている方も多く、
薬や特別な食料が必要になることも少なくありません。

このブログでは、
高齢者が災害から身を守るために、
事前にできる備えと、
いざという時の具体的な行動について解説します。

大切なやご家族の命を守るために、
今日からできる備えを始めていきましょう。


1. なぜ高齢者の防災行動が重要なのか?

高齢者は、
災害時に以下のような理由で
危険にさらされやすくなります。

  • 身体能力の低下
    避難所まで歩くことや、
    がれきの中を移動することが困難になります。

  • 情報収集の難しさ
    聴力や視力の低下により、
    防災無線やテレビの情報を十分に得られない場合があります。

  • 持病や常備薬
    普段飲んでいる薬が手に入らなくなると、
    命に関わることもあります。

  • 認知機能の低下
    状況判断が難しくなり、
    適切な避難行動が取れなかったり、
    避難を拒否したりすることがあります。

2. 事前にできる3つの備え

災害はいつ起こるかわかりません。

いざという時に慌てないために、
事前にしっかりと準備をしておきましょう。

備え1:安否確認のルールを決める

離れて暮らすと、
災害時の安否確認方法を事前に決めておきましょう。

  • 連絡手段の確認
    電話が通じない場合に備え、
    SNSや災害用伝言ダイヤル(171)
    の使い方を確認しておきましょう。

  • 避難場所の共有
    親が住む地域の避難場所や
    避難経路を把握し、
    事前に一緒に確認しておきましょう。

備え2:非常持ち出し袋の準備

非常持ち出し袋は、
災害発生から数日間を過ごすために
必要なものを入れておくものです。

高齢者のために、特別な配慮が必要です。

  • 最低3日分、できれば1週間分の常備薬
    かかりつけ医と相談し、多めに処方してもらい、
    非常持ち出し袋に入れておきましょう。

    お薬手帳のコピーも忘れずに!

  • 水分と栄養補助食品
    喉の渇きを感じにくいため、
    水分を多く含むゼリー飲料や、
    栄養補助食品も準備しておきましょう。

  • その他
    杖、入れ歯洗浄剤、メガネ、補聴器、
    携帯トイレなど、日常生活に不可欠なものを入れておきましょう。

備え3:自宅の安全対策

自宅で被災した場合に備え、
家の中の安全対策も行いましょう。

  • 家具の固定
    タンスや食器棚が倒れてこないように、
    L字金具などで壁に固定しておきましょう。

  • 寝室の安全確保
    ベッドの近くに、
    倒れやすいものを置かないようにしましょう。

3. 高齢者が準備しておきたい、水や食料以外の備蓄品

水や食料以外にも、
高齢者が快適に過ごすために
備えておきたいものがあります。

  • 携帯トイレ・消臭袋
    断水時に役立ちます。

    消臭機能付きの袋や凝固剤と
    セットになったものが便利です。

  • 衛生用品
    ウェットティッシュ、使い捨て手袋、
    消毒液、大人用おむつなど。

  • 常用薬とお薬手帳
    常備薬は最低でも数日分、
    できれば1週間分は確保しておきましょう。

    お薬手帳のコピーや、
    かかりつけ医の連絡先も控えておくと安心です。

  • 懐中電灯・携帯ラジオ
    停電時に役立ちます。

    ラジオは手回し式やソーラー式だと、
    電池切れの心配がありません。

  • 衣類と防寒具
    着替え、下着、防寒具(毛布やフリースなど)
    を準備しておきましょう。

    特に冬場は、寒さ対策が重要です。

  • 杖・入れ歯・メガネ
    日常生活に不可欠なものは、
    非常持ち出し袋の近くに置いておくか、
    予備を準備しておきましょう。

まとめ

高齢者の防災は、
「自分の命は自分で守る」という意識に加え、
周囲のサポートが不可欠です。

このブログで紹介した備えを参考に、
ご家族や地域の皆さんで協力し、
災害時に取るべき行動を確認したり、
必要な備蓄品に関して話をするきっかけになれば幸いです。。

この記事を書いた人

藤倉 健太のアバター 藤倉 健太 日本高齢者QOL学会 理事

・了德寺大学健康科学部整復医療トレーナー学科卒業
・柔道整復師/健康運動指導士/中学•高等学校教員免許
介護施設でのリハビリ(機能訓練)や体操指導を中心に、0〜106歳までの方々の健康を支えてきました。日本高齢者QOL学会の理事として、巷に溢れる健康情報を論文ベースにわかりやすく伝えていきます。

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