コーヒーを飲む幸せが高齢者のQOL向上につながる

はじめに

近年、高齢化社会が進むにつれて、高齢者のQOL(Quality of Life)の向上が注目されています。
健康寿命を延ばし、いきいきとした生活を送るために、様々な取り組みが行われています。

そんな中、日常的に親しまれているコーヒーが、高齢者のQOL向上に役立つという研究結果が注目を集めています。
この記事では、コーヒーがもたらす可能性のある健康効果や、介護予防への貢献、
そして高齢者がコーヒーを楽しむためのポイントについてご紹介します。

コーヒーがもたらす可能性のある健康効果

コーヒーには、様々な健康効果が期待されています。

  • 認知機能の向上
    コーヒーに含まれるカフェインには、脳の活動を活発にし、集中力や記憶力を高める効果が期待されています。
    特に高齢者においては、認知機能の低下を防ぎ、認知症予防に繋がる可能性も指摘されています。
  • 生活習慣病予防
    コーヒーには、糖尿病や心血管疾患のリスクを低下させる効果があるという研究結果も報告されています。
    抗酸化作用や血糖値上昇抑制効果などが、そのメカニズムとして考えられています。
  • うつ病予防
    コーヒーを飲む習慣がある人は、うつ病になるリスクが低いという研究結果も。
    カフェインが脳内の神経伝達物質に影響を与え、気分を高揚させる効果があると考えられています。

コーヒーと介護予防

コーヒーの健康効果は、高齢者の介護予防にもつながることが期待されます。

認知機能の低下や生活習慣病は、介護が必要となる原因の一つです。
コーヒーにはクロロゲン酸などのポリフェノールやカフェイン、メラノイジンをはじめとする
様々な成分が含まれています。

これらは、認知機能や生活習慣病の改善に役立つ可能性があるとの研究結果が多数報告されています。
コーヒーを飲むことで認知機能や生活習慣病のリスクを軽減し、
自立した生活を長く続けることができる可能性があります。

高齢者がコーヒーを楽しむためのポイント

高齢者が安心してコーヒーを楽しむためには、いくつかの点に注意が必要です。

  • 量を控える
    カフェインには利尿作用があるため、飲み過ぎると脱水症状になる可能性があります。
    1日3杯程度を目安に、適量を心がけましょう。
  • 時間を決める
    寝る前のコーヒーは睡眠の質を低下させる可能性があります。
    就寝前の摂取は避け、時間を決めて飲むようにしましょう。
  • 種類を選ぶ
    酸味が強いコーヒーは胃に負担がかかることがあります。
    胃腸が弱い方は、深煎りのマイルドなコーヒーを選ぶと良いでしょう。
  • 医師に相談する
    高血圧や不眠症など持病がある方は、医師に相談してからコーヒーを飲むようにしましょう。

まとめ

コーヒーは、高齢者のQOL向上に貢献する可能性を秘めた飲み物です。
栄養素だけでなく、香りやみんなで飲むことによる健康効果も見逃せません。

しかし、飲み方によっては健康に悪影響を及ぼすこともあります。
適量を心がけ、自分に合った飲み方を見つけることが大切です。

参考文献・サイト

https://www.carenet.com/news/general/carenet/53459

この記事を書いた人

藤倉 健太のアバター 藤倉 健太 日本高齢者QOL学会 理事

・了德寺大学健康科学部整復医療トレーナー学科卒業
・柔道整復師/健康運動指導士/中学•高等学校教員免許
介護施設でのリハビリ(機能訓練)や体操指導を中心に、0〜106歳までの方々の健康を支えてきました。日本高齢者QOL学会の理事として、巷に溢れる健康情報を論文ベースにわかりやすく伝えていきます。

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