今日から始める認知症予防!介護予防にも繋がる賢い選択

「最近、ちょっと物忘れが多くなったかも…」
「以前はすぐに思い出せた言葉が出てこない…」

年齢を重ねるにつれて、誰もが感じる認知機能の些細な変化

しかし、
それを「年のせい」と諦めてしまうのは、
充実したセカンドライフを送る上でとても残念なことです

実は、
日々のちょっとした心がけや習慣によって、
認知機能の低下を緩やかにし、
認知症の発症リスクを下げることができるのです!

そして、
それは健康寿命を延ばし、
介護予防にも繋がる賢い選択と言えます

この記事では、
今から無理なく始められる認知機能低下の予防策を、
最新の研究や情報を基に分かりやすく解説します

1.なぜ今、認知症予防が重要なのか

日本は世界有数の長寿国ですが、
同時に認知症患者の増加も深刻な社会問題となっています

認知症は、
記憶力や判断力の低下により日常生活に支障をきたし、
高齢者本人のQOL(生活の質)を著しく低下させるだけでなく、
ご家族の負担も増大させます

しかし、
悲観することはありません。

最新の研究により、
生活習慣の改善や社会的な取り組みによって、
認知症の発症リスクを低減したり、
進行を遅らせたりできる可能性があることがわかってきています

健康寿命を延ばし、
健康的に年を重ねるためには、
今から認知症予防に取り組むことが重要です

2.今日からできる認知機能低下を予防するための5つの習慣

認知機能低下を予防するためには
特別な道具やスキルは必要ありません

日常生活の中で意識的に取り入れることで、
認知機能の低下を予防できる5つの習慣をご紹介します。

2-1. バランスの取れた食生活:脳に必要な栄養を積極的に摂取する

私たちの脳は、
食べたものから作られる栄養素によって活動しています

認知機能の維持・向上に役立つ栄養素を積極的に摂取することが大切です

  • 抗酸化物質を豊富に含む食品:
    緑黄色野菜、果物、ナッツ類、
    魚などに含まれるビタミンC、ビタミンE、
    ポリフェノールなどは、脳細胞の酸化ストレスを軽減する働きがあります
  • DHA・EPAを含む青魚
    マグロ、サバ、イワシなどに豊富な
    DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)は、
    脳細胞膜を柔軟にし、情報伝達をスムーズにする効果が期待されています

    ちなみに、
    脳の約6割は脂質で出来ています

    脂質を減らしすぎると
    脳細胞のやホルモンの材料が足りなくなってしまいます

    良質な油を選んで摂取してください
  • ビタミンB群
    葉酸、ビタミンB12などは、
    神経細胞の正常な機能を維持するために不可欠です

    緑葉野菜、レバー、魚介類などに多く含まれます

一方で、
高カロリー、高脂肪、高塩分の食事は、
生活習慣病のリスクを高め、
間接的に認知症のリスクを高める可能性があるため、
控えめにしましょう

2-2. 適度な運動習慣:全身の血流を促進し、脳を活性化する

適度な運動は、
全身の血流を促進し、脳への酸素供給を促します

また、
運動は脳の神経細胞の成長を促進する
BDNF(脳由来神経栄養因子)の分泌を促すことも分かっています

  • ウォーキング
    ウォーキングは、
    手軽に始められるな有酸素運動です

    毎日10~45分程度を目指して
    歩くようにしましょう

  • 筋力トレーニング
    スクワットや腕立て伏せなど、
    無理のない範囲での筋力トレーニングは、
    身体機能の維持だけでなく、脳の活性化にも繋がります
  • バランス運動
    片足立ちなど、
    バランス感覚を養う運動は、
    転倒予防にもなり、介護予防にも繋がります
  • ストレッチ
    体の柔軟性の維持は
    日常生活や運動を続ける上でとても重要です

    時間や場所を選ばずに出来るので
    背伸びなどお気に入りのストレッチを見つけましょう

これらの運動は
ご自身の体力レベルに合わせて無理なく行い、
継続することが大切です!

2-3. 活発な知的活動:脳を活性化し、認知予備力を高める

脳を意識的に使うことは、
認知機能の低下を遅らせるたにとても重要です

  • 新しいことを学ぶ
    趣味の教室に参加したり、
    市民講座を受講したりするなど、
    新しい知識やスキルを習得することは、脳の様々な領域を刺激します
  • 読書やパズル
    新聞や小説を読む、
    クロスワードパズルや数独に挑戦するなど、
    脳を使う習慣を取り入れましょう
  • 芸術活動
    絵を描く、音楽を演奏するなど、
    芸術的な活動は、脳の活性化に繋がります

2-4. 社会との繋がりを保つ:孤立を防ぎ、心の健康を維持する

社会的な孤立は、
認知機能の低下を早めるリスク因子の一つとされています

積極的に社会との繋がりを保ち、
心の健康を維持することが、認知症予防においても重要です

  • 地域活動への参加
    健康サロン、ボランティア活動、趣味のサークルなどに
    積極的に参加し、地域の人々との交流を深めましょう
  • 友人や家族との時間を大切にする
    定期的に友人や家族と連絡を取り、
    会話を楽しみましょう
  • 世代間交流
    若い世代との交流は、新しい刺激となり、脳の活性化に繋がります

2-5. 質の高い睡眠:脳の老廃物を排出し、記憶を定着させる

睡眠は、
日中の活動で疲労した脳を休ませ、
記憶を整理・定着させる重要な役割を担っています

質の高い睡眠を確保することは、認知機能の維持に不可欠です

  • 規則正しい睡眠時間を守る
    毎日同じ時間に寝起きするように心がけましょう
  • 寝室の環境を整える
    寝室を暗く静かで快適な温度に保ちましょう
  • 就寝前のリラックス習慣
    入浴、ストレッチ、読書など、
    リラックスできる習慣を取り入れましょう
  • カフェインやアルコールの摂取を控える
    就寝前のカフェインやアルコールの摂取は、
    睡眠の質を低下させる可能性があります

3.「もしかして?」と思ったら:早期発見と専門家への相談

もし、
ご自身やご家族に認知機能の低下が気になる症状が見られた場合は、
ためらわずに専門医(神経内科医や精神科医など)に相談しましょう

早期に発見し、適切なアドバイスやサポートを受けることで、
認知機能低下を遅らせ、自立した生活を長く続けることができます

4.まとめ

認知症は、決して他人事ではありません

しかし、
今から生活習慣を見直し、
社会的な取り組みを始めることで、
認知機能の低下を緩やかにし、
豊かな老後を送るための基礎を築くことができます

ご紹介した5つの習慣は、
どれもすぐに始められることばかりです

健康的な未来のために、
できることから少しずつ取り入れてみませんか?

この記事を書いた人

藤倉 健太のアバター 藤倉 健太 日本高齢者QOL学会 理事

・了德寺大学健康科学部整復医療トレーナー学科卒業
・柔道整復師/健康運動指導士/中学•高等学校教員免許
介護施設でのリハビリ(機能訓練)や体操指導を中心に、0〜106歳までの方々の健康を支えてきました。日本高齢者QOL学会の理事として、巷に溢れる健康情報を論文ベースにわかりやすく伝えていきます。

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