高齢者の言語機能を高めるために効果的な方法5選

「最近、言葉が出てこない」
「人の名前が思い出せない」

そうした悩みを抱える高齢者の方は少なくありません。

言語機能の低下は、
コミュニケーションを円滑に行う上で大きな障壁となり、
孤立感や自信の喪失につながることがあります。

しかし、言語機能は、
使えば使うほど活性化する脳の能力です。

特別な訓練でなくても、
日々の生活の中で楽しく実践できることで、
その機能を維持・向上させることができます。

このブログでは、
高齢者言語機能を高めるために効果的な5つの方法をご紹介します。

大切なやご家族の言語機能をサポートし、
いつまでも楽しく会話できる毎日を目指しましょう。


1. 積極的に会話を楽しむ

最も簡単で効果的なのが、
「話す」機会を増やすことです。

会話は、言葉を思い出し、組み立て、相手に伝える
という一連の言語機能をフル活用する最高の訓練です。

  • 実践方法
    • 昔の話をしてもらう
      若い頃の思い出や、趣味、好きなことについて、
      ゆっくりと話を聞いてあげましょう。
    • 質問を投げかける
      「それはどうして?」「その後どうなったの?」と、
      オープンな質問をすることで、
      相手が言葉を紡ぎ出しやすくなります。
    • 読み聞かせ
      新聞や雑誌、物語などを
      声に出して読むことは、
      脳の言語機能を刺激します。

2. 音読や歌を歌う

声に出して読むことや歌を歌うことは、
脳の言語中枢を強く刺激します。

  • 実践方法
    • 好きな本や新聞を音読
      好きな文章を声に出して読む習慣をつけましょう。
    • カラオケ
      昔なじみの歌を歌うことは、
      メロディーと共に言葉を思い出し、
      脳全体を活性化させます。

3. 頭の中で言葉遊びをする

外に出るのが億劫な日でも、
室内で手軽にできる言葉のゲームは効果的です。

  • 実践方法
    • しりとり
      単語の最後に続く言葉を考えることで、
      記憶と単語の引き出し能力が鍛えられます。
    • 連想ゲーム
      ある単語から、
      それに連想される言葉を次々と挙げていくゲームです。

      例えば、
      「リンゴ」→「赤」→「信号機」→「車」
      といったように、思考の幅を広げます。

4. 俳句や短歌、日記をつける

言葉を組み立てる訓練は、
言語機能の維持に非常に有効です。

  • 実践方法
    • 俳句や短歌
      季節の移り変わりや、日々の出来事を
      五・七・五や五・七・五・七・七
      の形式で表現してみましょう。
    • 日記
      その日にあった出来事を文章にまとめることは、
      言葉を選ぶ練習になります。

      最初は短い文章からでも大丈夫です。

5. 新しい言葉や知識を学ぶ

新しい情報を脳に入れることは、
脳の神経ネットワークを活性化し、
言語機能を鍛えることにつながります。

  • 実践方法
    • テレビやラジオのニュースを見る
      最新の情報を得ることで、
      語彙力や理解力が向上します。

    • 辞書を引く習慣
      知らない言葉や、
      意味を忘れてしまった言葉があったら、
      すぐに辞書を引く習慣をつけましょう。

まとめ

高齢者言語機能を維持・向上させるには、
無理なく楽しく続けられることが最も重要です。

このブログで紹介した方法を参考に、
日々の生活の中に「言葉」を使った
遊びや習慣を積極的に取り入れてみてください。

大切なやご家族が、
いつまでも笑顔で会話を楽しめるように、
優しくサポートしていきましょう。

この記事を書いた人

藤倉 健太のアバター 藤倉 健太 日本高齢者QOL学会 理事

・了德寺大学健康科学部整復医療トレーナー学科卒業
・柔道整復師/健康運動指導士/中学•高等学校教員免許
介護施設でのリハビリ(機能訓練)や体操指導を中心に、0〜106歳までの方々の健康を支えてきました。日本高齢者QOL学会の理事として、巷に溢れる健康情報を論文ベースにわかりやすく伝えていきます。

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